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木灘日記

日記を書きます。

サンティアゴ巡礼②

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出発前に地図アプリでスタート地点であるサン・ジャン・ピエ・ド・ポー(以下S.J)からサンティアゴ・デ・コンポステーラまでの道中に通過する予定の町とか村とか集落にピンを指していったのがこれ。

パリとS.Jから僅かに左上にもピンが刺さっているが、パリはモンパルナスのホテル、S.Jの左上は鉄道移動の中継駅であるバイヨンヌである。

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というわけで成田空港から日本時間10:35のエールフランスで片道12時間の空の旅へゴー。

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アホなので機内食の写真を撮ろうとしていたのを忘れていて残飯&ゴミみたいな写真になったのがこれです。ちなみに機内ではドリンクで赤・白・スパークリングワインが飲み放題で福利厚生が行き届いていた。

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先の失敗を教訓に2回目の機内食は食べる前に撮影することに成功するも、やはりアホなのでメインディッシュの蓋を開ける前の写真になった。

機内での過ごし方は基本的に持ち込んだノイズキャンセリング機能付きヘッドホンで「菊地成孔の粋な夜電波」を聴きつつ、Kindle端末で『かぐや様は告らせたい』を読んだり座席正面のモニターで映画を見たりなどして過ごした。『かぐや様は告らせたい』いいよね。僕はハッピーエンドのその後ってヤツが結構好きだから今の恋人関係が成立した後もダラダラやってる感じも気に入ってます。

ちなみにエールフランスだからか、映画のラインナップについ最近日本でも公開された実写版『シティ・ハンター』があったのでちょっと観たりした。

座席は3列席の窓際で、隣にはあとからやってきたフランス人マダムと通路側にその夫が座った。マダムと挨拶を交わすと「フランス語は喋れる?」と聞かれたが、当然これっぽっちも喋れるわけがないので「ノン」と返すと、「私は英語が出来ないから」というようなことをフランス語で(多分)言ったので、これくらいは通じるだろうと僕は「me too」と言ったらおかしな顔をしていた。

これ、その時は通じなかったのかなと思ったんだけど今振り返ると「フランス語も英語も出来ないのに何しに行くんだ?」の顔だったような気がしてきたな……。

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シャルル・ド・ゴール空港付近の下界風景。成田空港のそれとはだいぶ雰囲気が違って、いきなりヨーロッパ的風景来たな、と思った。12時間は想像ほどしんどくはなかった。

空港に到着してなんだか良く分からないまま他の人にくっついて空港内の電車に乗ったり階段を降りたりしてるうちに荷物が出てくるところに到着。無事にリュックが射出されてきたのでキャッチして空港バス乗り場へ向かった。

空港バス乗り場っぽいところに辿り着き、待合で少し待っているとパリ市内行きのバスが到着した。チケットは事前にネットで購入してあったのでバスの外でタバコを吸いながらコーヒーを飲んでいた運転手にチケット画面を見せて搭乗。Wi-Fi搭載バスらしいかったが、繋いでみるとあまりにも低速過ぎてTwitterくらいしか出来なかった。

ちなみに今回、僕は海外での通信用SIMカードなどを用意することに頭が回っておらず、Wi-Fiスポットがなければ一切情報入手不可という縛りプレイを実施しました。道中出会った70歳近くの爺さんでも用意していたというのに。

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パリ市内に到着したのは19:00前くらいだったのだが、まだ普通に昼間のような明るさで驚いた。この時期(5月)のパリは、日没時間が21:00くらいだったらしい。朝は6時少し過ぎると日が昇りだす。

実際の日照時間にどの程度差があるのかは分からないが、人間が生活する時間という観点で見れば圧倒的にパリの方が日照時間長いだろう。日照時間はそこに住む人間の精神に影響を与えるというのは良く聞く話で、坂口安吾も出身地の新潟について曇りの日が多いから新潟は自殺者が多いのだ、というようなことを言っていた。パリの往来を行く人々がやけに自信有りげな様子に見えるのも日照時間が影響しているんだろうか、などと思った。

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翌日は早朝にモンパルナス駅からTGV(フランスの新幹線みたいなやつ)でバイヨンヌへ向かわなければならないので、モンパルナス駅近くのホテルを取っていた。事前予約で一泊6000円くらいだったと思う。宿泊料金は支払い済みだったのにチェックインのときに1ユーロだか2ユーロだかを請求されて焦った。たぶん宿泊税とかいうものらしい。

パリ市内でこの値段だとホテルの質がやばそうだと思ったのだが、ちょっと古いくらいで小綺麗にしており、シャワーも高圧高温と案外悪くなかった。

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ただ窓から外を見ると窓際にプランターが飾ってあるのだが、謎の木の棒とタバコの吸い殻がガーデニングされており、やっぱりやべえ街なのでは? という気もしてきた。

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部屋に荷物をおいて、夕食を買いに外に出たついでに付近を少し歩き回ったのだが、印象としてめっちゃ治安悪そうだった。道は汚くゴミが散乱していて、壁にはグラフィティ、市運営(?)レンタル電動キックボードがあちこち適当な場所に転がっている。

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パン屋でバゲットっぽいやつと、個人商店みたいなところでビールとハムを買って食べて初日を終えた。