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木灘日記

日記を書きます。

サンティアゴ巡礼①

もう既に半年が過ぎていて今更感がすごいが、このまま書かずにいるのもどうかということで、写真などを見ながら思い出せる範囲で何回か投稿を分けながら書いていくことにする。

今年の5月~6月にかけて、僕はサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼に行ってきた。

サンティアゴ・デ・コンポステーラとはスペイン北西部にある街で、ローマやエルサレムと並ぶキリスト教の巡礼地として数えられている。

サンティアゴを目指す巡礼のルートは多岐に渡るのだが、最もメジャーなルートはフランスとスペインの国境近く、またピレネー山脈の麓でもあるサン・ジャン・ピエ・ド・ポーという街をスタート地点とし、スペイン北部を東から西へ約800kmの距離を横断する形を取る「フランス人の道」というものであり、今回僕はこの道を使った。

経緯や動機なんかについては過去の日記で触れているのだが、一言で言えば目的意識や先の展望などなく衝動的なものだ。僕は過去中学・高校とキリスト教学校に通っていて、宗教のなかでも比較的肌に合うとはいえクリスチャンというわけでもない。

巡礼に赴くことにした動機を強いて言うなら、旅というものを一度してみたかったというのはあるかもしれない。また、サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路は日本の熊野古道と並ぶ道そのものが世界遺産に指定されていて、その道中の風景の美しさは巡礼を体験した人々の記録からも読み取ることができた。僕もその中で美しい何か、たとえば己の心象風景に刻まれている景色に近いものをこの目で見ることが出来たならラッキーだな、くらいの思いはあった。

パスポートや航空券や巡礼開始前のホテルの手配など、最低限の手続きを終えると荷造りをした。歩くのに集中するため、荷物はリュックサック一つに収まる分だけにする必要がある。目安として体重の10%程度という話をどこかで見かけた気がするが、当時の体重からすれば6kg強くらいに収めるべきところ、最終的には10kg近くになっていたと思う。

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リュックと薬品ポーチは一時期登山にはまっていた姉から借りた。なので、リュックは女物であり内容量も何リットルか忘れたけれど控えめなものだった。どう頑張っても荷物全てをリュックの中に収めることは出来ず、寝袋はリュックの外部に括り付けることになった。荷物はここに写っているものと、巡礼中の宿泊施設到着後の移動に使うサンダルで全てだ。

ちなみにBluetoothの折りたたみキーボードが写っているが、これは愛用のiPhoneSEとペアリングして旅先の記録に一役買うであると思い購入したものの、一度も使うことなくこの巡礼における荷物・オブ・ザ・荷物となった。

……これ、巻きでいかないと途中で飽きそうだな。