Cork

木灘日記

日記を書きます。

仕事場で音楽を流さないことに納得できる理由をつけてくれ

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最近、会社でどこからか小さな音量で音楽が聴こえてくる。最初は幻聴かと思ったが、隣の席の人物に聞くとやはり聴こえるという。長いときは1時間くらい流れ続けているから、電話の保留音が漏れているわけでもないらしい。

その音楽がどこから流れてくるのか、なぜ流れているのか、音楽が鳴り始めてから2週間くらい経つが、未だに分からない。だいたいあの辺りだろうかと目星はつけつつも、敢えて確認はしていない。

その曲はジャンルがどうとかそういうのは分からないが、イージーリスニングっていうの? なんかそれっぽい、ほどほどポップで耳障りの良い、延々と聴かされていても不快に思わないタイプの音楽だ。

どこかで聴いたことがあるような、しかし絶対に聴いたことがないとほぼ確信出来るくらいの絶妙なデジャヴ感。曲自体は知らないが、この「なんかしってる感」については身に覚えがあるな……と思っていたところ、唐突に閃いた。

RPGの町中で流れてるような曲に似ているのだ。

それに思い当たってからというもの、ふとした拍子にあの音楽が聴こえてくると結構気分が良くなるようになってきた。

僕の職場での日常を構成する要素としては、まず自分自身があって、次に他人があり、そして自分と他人のいる空間が存在するわけだが、そこに音楽という別のレイヤーが加わることで一気に彩りを増すことが分かった。音楽は生活を豊かにするとはこういうことか、などと思う。

家にいるときも日常的に音楽は聴くが、そこまでのQOLの上昇を感じられたことはなかった。逆説的に仕事というものの虚しさ、無味乾燥が窺えるというものだ。

今日もあれこれと下らない電話が山程掛かってくる一日だった。ヘッドホンで耳を塞がせろとは言わないから、なあ、ずっと音楽を流しておいてくれねえかな。