Cork

木灘日記

日記を書きます。

僕は日曜に役所がやっていることも知らない人間なのだ

 

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辞める辞めると言うのは良いが、未だにサンティアゴ巡礼に行く準備は一つも進んでいないのである。

最後に海外へ行ったのは小学生の時が最後だから、当然失効済みのパスポートをまずは用意しなければならない。

というわけで、まずはパスポートの申請に必要な戸籍謄本を入手することにした。平日は仕事で役所には行けないので、今日は土曜日でも申請が出来るサポートセンターとかいう施設へ朝から向かったのである。

都市中央部のさらにど真ん中の立地であったが、当地自慢の入り組んだ地下街にあり、これはまあ用事がないので普段まったく行かないのだが、行ってみて改めてその入り組み具合に驚いた。通路が縦横無尽且つ立体的に入り組んでいる。普通に迷った。

柱に貼り付けられた現在位置を示す地図を確認し、次の柱の地図へ進んでみると目的地を通り過ぎているなど混乱を生じつつ、なんとか窓口事務所へ辿り着いた。

この施設は土曜でも戸籍謄本の発行依頼を受け付けているのだが、事前の調べによると戸籍謄本の場合、交付が最短で次の営業日になるらしい。

土曜に申請をすると最短で月曜日の午後から受け取れることになるので、まあ受け取りは来週の土曜日だなという心づもりでいたところ、申請用紙を持って窓口へ行くと係のおばちゃんから「3月のあいだは毎週日曜日に区役所が臨時で開庁している」という衝撃的な発言が飛び出した。

日曜日に役所が開庁しているのは通常月に一度だけらしいが、3月は役所関連の手続きを必要とする人間が増える繁忙期であるから、毎週開庁しているのだという。その情報、もっと早く教えてくれよ! せめて僕がへどもどしながら慣れない申請用紙を記入している最中にだな……!

もちろん、サービスセンターのHPにはそんな案内はなかったし、なんなら区役所のHPのトップページにもそんな案内はなかった。探せばどこかに掲示されているのかもしれないが、こんな重要情報はもっと目につく場所に置いておくべきものなんじゃないか? それとも、これは一般的には常識なのだろうか。

僕は小心者なのでこうやって社会の仕組みについて不満を抱くとき、それが相手の瑕疵でなく自分の無知に因る部分が多い場合、怒っても恥なばかりであるから、ちょっと怒って良いものか悩んだりする。

しかし役所ってものは市民全体に対して開かれた組織なのだから、僕のように頭が悪く役所の届け出関連の経験もほとんどしたことがないようなギリギリ社会不適合者の烙印を押されない程度の人間にも分かりやすいよう案内を出しておいてくれて良いものだと思う。

ともかく、結局その場では申請をせず明日区役所へ赴くことに決めた。そして来週から再来週あたりに休みを取ってパスポートの申請にも行くことになるだろう。

帰り道、ずっと気になっていたパン屋に入った。古びた佇まいの店で、地元の人間に利用されつつ、もう何十年もやっているという感じだ。弁当が大盛り無料で200円台から売っている。僕が入った時には店内に誰も居なかったが、直後に作業員風の3人組が弁当と菓子を買っていった。

僕は惣菜パンを一つとアップルパイ、そしてこの店に入った目的である「揚げおにぎり」という不穏な食い物を買った。揚げおにぎりとはその名の通り、おにぎりを揚げたものである。薄くパン粉をまとわせたおにぎりを油できつね色になるまで揚げて、そこに海苔を巻いている。海苔は油でテカテカのギトギトに輝いている。

昼飯のつもりで買ったのだが、買ったばかりのそれらに食欲を唆られず、ラーメン屋に入ってしまった。何度も行っている店で、今日は鯛出汁の塩ラーメンを注文した。ラーメンに鯛の刺し身と鯛の炊き込みご飯までついて880円という驚くべきリーズナブルさ。そして美味い。

その後はスーパーに立ち寄って一つ68円と異常価格のマッシュルームの大袋を用途も考えず3つと、鍋の出汁取り用に鯛のアラを買って帰った。

夕飯はパン屋で買ったものを食べた。惣菜パンとアップルパイは美味い。揚げおにぎりは……まあ、うん、揚げたおにぎりだな……。中身は昆布で、まずくはないが別にそれほど美味いもんでもなく、反応に困る代物だった。そんなとこ。