Cork

木灘日記

日記を書きます。

仕事のある朝は地面ばかりを見ている

また天気予報を見ずに自転車で会社へ来てしまった。

今年に入ってから平日には一度も雨が降っていなかったので油断した。夕方から夜の浅い時間までの降水確率は90%を示している。哀れな僕の自転車は昨日洗車したばかり、チェーンオイルもさしたてだ。雨合羽などという軟派な装備は用意していない。無常なり。

普段はそこそこ天気予報を見るようにしているのだが、時々うっかりして午後からの雨の予報を見落としてしまう。雨の日はバスに乗って通勤するようにしているが、通勤時間帯まっただ中の一般道を行くバスは明らかに時間がかかるので苦痛が激しい。

自転車で25分程度の距離を、ほとんど1時間かけて行く。自転車の倍以上かかるんだ。信じられるか。僕には信じられない。何がって、雨ではない普段から僕よりも短い通勤距離をバス通勤している人々のことだ。特殊な訓練を受けているのか。

バスには始発停留所から乗るので移動中確実に座れはするものの、隣には必ず誰かが座る。バスの座席は狭い。僕の身体は窓際に押し付けられるように窮屈な体勢を取らざるを得ない。

慢性的な肩こり持ちの僕は走り出して10分で肩回りが不快感に襲われ、30分もすれば軽い頭痛を覚える。時々苦し紛れにもじもじと身体を捩りながら、他にすることもないので携帯画面を見つめているうちに車酔いをする。地獄だ。

そんなわけで、雨のなか自転車で無防備に帰ることが確定しているわけだが、上記理由により気分はそこまで落ち込んでいない。それに自転車通勤のために限界まで軽量化した装備(トレーニング用のぴったりした長袖肌着に重量100gの超軽量ウインドブレイカー)でじっとバスを待ち、乗ってからも1時間近くじっとしている方が風邪をひく可能性は高いのではないか。

すでに窓の外の空は灰色の雲に覆われている。暗闇と冷たい雨を切り裂きながら、雨に滲んで亡霊のように霞む街頭の灯りを頼りに進め。