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木灘日記

日記を書きます。

クリムト展のガイド付き前売り券が売り切れているじゃないか

クリムト展がやるぜ、やったぜ、などと思いつつ、ずっとクリムトのことを考え続けているわけではないのでそのうち記憶の底の方へ沈んでいたのだが、いつの間にか前売り券の販売が始まり、そしてネットで買える分は既に品切れになっていた。

まあ追加販売があるそうなので、今度は買えますようにと、取り敢えず入荷通知をポチった。セット前売り券には他にコーヒーカップやら1/12サイズのミニチュア絵画付きのものなどがあるようだ。

ミニチュア絵画は絵柄が僕の好きな『ユディトⅠ』なので一瞬手が伸びかけたが、84*42サイズの1/12スケールというのはちょっと不安がある。会場でも販売するそうだから、実物を見てどうするかを決めれば良いだろう。

僕はカラスみたいにきらきらしたものを好む性分で、黄金の時代の作品群に好きなものが多いのだが、それらの一番すばらしいところは金箔の重苦しい輝きなのであり、複製で再現するのは困難であろうと思われる。

徳島の大塚国際美術館にはクリムトの陶板複製も幾つかあるが、金箔の部分だけはなんか特別に処理がしてあるようで非常にクオリティが高い。

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んで、非常に良く出来ているなあと思ったので、ミュージアムショップで小型の陶板複製を買ったのだが、これは完全に失敗した。ショップで売っているものは金箔部分に対してまったく特別な処置がされていないのである。金箔は見るも無残なただの黄色とか黄土色に成り果てていた。まあ3000円弱くらいだったと思うので、当然といえば当然か。

人間を讃えようとして裸を描いて怒られて、「でも人間の素晴らしさって生命の輝きじゃん? 生命ってのは裸なワケだが、ひょっとして、お前ら本当に分かんない? マジで? えーと、じゃあ、しょうがないな。お前らにも人間の、生命の美しさってやつを分かりやすく見えるようにして、うっとりさせてやるよ。ほら、お前らの好きな金だ。よーく見ろよ」という具合に金による装飾へ進んでいくのが良い。

その後、技法の習熟によって金を用いる必要がなっていったというのも、また良い。そんなとこ。クリムト展、楽しみだな。